無くてもいいものは、削っていこう。
欲しいものを、欲して、手にいれよう。
シンプルにシンプルに。



「この人にもう一度会いたい」っていう気持ちが、生きるか死ぬか、のときに、僕をひきとめてくれるものだと思う。

今の僕にとっては、文哉。素敵な男の子だと思う。

そういう出会いをたくさん作りたいと思う。

電話

僕は、人に会う前に、話すことを決めていく。
時間のあるときは、一言一句まで、お風呂で、歩きながら、何度も考える。
だから、ずっと話しっぱなしになるし、急に何かつっこまれると、何もわからなくなる。だから適当に応答する。
あとで、あのときはこういうべきだったんだ、って思う。
それで、またそのことについてずっとリハーサルする。
次に会った時にそのことを訂正すると、みんなきょとんとする。
だって、訂正しておかないと、僕のことが誤解されるでしょう?
まだ、このあたりは、改善が必要なのかもしれない。


僕はずっとトレーニングを積んできた。
なるべく人の目を見て話すこと。これはだいぶできるようになった。
でも適切な距離を保つこと(僕のは少し近すぎるらしい)。
でも、そのあとはまだ全然できていない。
難しいのは話しだすタイミングだ。誰かとがっちゃん、してしまうことがまだある。一番気をつけているのに・・・
女の子と話すのは、特に難しい。間違えると、場が微妙な空気になるらしい。
昔は、この「微妙な空気」がわからなかった。だからもっとひどいことになった。
もう今は、どういうふうにするとどういう空気になるかを学んだから、ひどいことは避けられるようになった。
けど、こんどはその空気に気づくようになってしまったから、しんどい。
本当に疲れる。
(でも、パニックになることはずいぶん減った。
自分が楽な環境を選んできた。僕にとって、楽に過ごせる環境作りが一番大切なことだ。
部活は、ちょっとチャレンジをしてしまった。とうてい無理だった。)


僕はそんな風に適応していった。からだで、こころでわからないなら、あたまで学ぶしかない。
僕は普通に大学に通えているし、友達だっている。
でも、現実とのギャップにたまにすごく怖くなる。


ただ現実は、僕の生きる世界は確実に用意されているということだ。
僕は今の勉強が好きだ。
わけのわからない「ヒト」の世界を、数字でみることができる。誰も僕を傷つけない。
たまに、こういう世界を、「人間らしさが無い」という人たちがいる。
僕はすごく傷つく。何も言えない。